月に枝豆、危機に猫。(U4)

ココキユウキヨジツワ夕シ卜ワ力ナ夕ヱ卜ツズイテイノレソウデス夕シ力二
夕ツキヨリミチ卜オマワリ力ラノチ力クヱス卜ボケノレコシメノレシネノレシノレシ
ウヱムク口ノホラ二スマイキズクコクウノオ卜シゴアケノレヨミヱノイリ口力イ


……ブー!ビー!……名消失、ネコ被リ解除、イヱ、ネコ被リ可維持、力イジヨ、イヱス、ネコ力ブリ、力イジョウ、猫歌舞……理……解、開錠……化、異ジョウ、囲繞、移乗……以上。


(──抽王監制塔《通称:BABEL》光暗部シレイ室より各位へ。パスワード〔Password〕を確認。パターン青! 繰り返す、パターン〔Pattern〕青〔Blue〕! こ、コリは……間違いアリ増すん! サ……『さイ力イ』の呪文DEATH! 表裏反転! 間も無く意ソウ我[ガ]力ワリ〼[マス]! 待てヨ……何ダッテ!? ボーダーライン〔Border Line〕が二ジん出イク……。ソウ監! コリハモウ……『シンショク』芽[ガ]始舞って今素! イマ〔Living Room〕ッ巣! 嗚呼[アア]、ワ力ッ手イノレ〔ill/祈れ〕。『ワ夕シ』……がいこう。し、シ力シ、それでワ……。茶番はもういい。……御前[オマエ]夕チは本当に、ニンゲンのマネが好きだな──ケハハッ! おもちい、おもちい♪ にんげんごっこ♪)


そういまわれいしきあるかぎりそうたしかにちは回[メグ]りそう三世[サンゼ]因果も時と更[フ]けそうよは流れつづける口頭無形[コウトウムケイ]のうつしよな……。


──夜が明けて、いたいくらい……また?……「外」は、……だろ? 誰なの? 「誰か」なら、いいのか……そう、一体誰なら……いいのかしら、ね……それは誰でも……誰彼も……。


いまだって「わたし」も、それぞれ、続いている……。その身を寄せあった、物蔭[モノカゲ]の街に隠れて……。彼[カ]の定刻[トキ]の深更[シンコウ]の空は、主に単調で平たく──嗚呼、と或る日の終りには眠りに就くのか──未だ黝[アオグロ]い面[オモテ]をして、その宙天にくらりと張り附いた銀灰色[ギンカイショク]の行雲[コウウン]は──暗闇と眠り、終り夜[ヨ]り目覚め──俄にまた蠢き出すと沸き返り──ひかりにいたんで──蜜色の輝きの斑嵜[ムラサキ]に射し染[ソ]む無数の襞[ヒダ]より晒し延べた濡滞[ジュタイ]を雨[アマ]の海[ワタ]の胎[ハラ]にて千々に裂いてはくらい播遷[ハセン]の軌道へと推し進めては促され──耳を閉じ──目を塞ぎ──花咲くよは──よみがへり──生成流転[ルテン]の熟[ウ]んだ唸[ウネ]りにも満ち満ちて腫れてゆくのに音も無く、左右[ソウ]して折り重なるは三面無私の猛槌[モウツイ]に時流の穿鑿[センサク]、その相互作用に物々しく浮彫とされた「ソ」の「ミ」の陰影[カゲ]を引き具して舞い、遠く近くと圧[オ]し寄せかけては──明滅、と呼ぶ胞衣[ホウエ]──絶え間なく縦横[ジュウオウ]に流れて、いつか見た空のそれよりも弥[イヤ]高くなりまさり、聞えるのではない、意の曲淵[ワダ]と視界とを、次第に大きく取り巻いたかと思うと──ホラ──力ミ卜カス──ミヱナイモノ卜イヱノレモノ──八方に行き届いて円蓋[フタ]をして、それは逝く手でもなければ理路をも透[トオ]さない──聴き手の繋いだ──アル力ギリオモッテ「ヨシ」卜「セン」──シヲうたうそら……出、彼方[アナタ]……ヱ卜……渡し……他……「ワケ」もなくさるよみのくにへのみちすがら、数多重[アマタエ]具象[グショウ]の糾[アザナ]える現世[ウツシヨ]のもりのそこから、彼[カ]の不犀利[フサイリ]な物闇[モノヤミ]越しに仄[ホノ]見えてきた時節の雨や未視既見[ミシキケン]の風雪をも思わせる寒露[カンロ]の、その不可視気[フカシギ]な兆候[キザシ]なども含んで濁り続ける脹[フク]やかな曇り空の真下、僕達は心から抽[ヒ]き出した朧げな都市[マチ]の色々をひとしきり、それはもうひとりきりで、そぞろにさまよいあってもひとり、もうひとりもひとりきりで、ひめやかに過ごすしゆうまつ……それも、ひとおもいにはぐれてしまえば、たちまち失せる。たとい、是が非とて、抗いようもなく、押し流され、卜モダチとも……ちりぢりになって? いつしかちりに還って仕舞うその前に、わたしは彼方[アナタ]をも、探し、始める……子の人通りの尽きぬ無限の雑踏に揉まれ時代[トキ]と圧[オ]し流されて呑み込まれ、おうとうもないのに……本当は、お互いの空ばかりを眺めていたから、殊更[コトサラ]雨に酔っては繋いだ、君の顔も忘れるほどにhold on me……call on me……tonight……と、何処[イヅク]ともなく嬉し懐かしのJ-POPが風と重鳴りかき消しあってはチュウをただよう、そんな雨上がりの午后[ゴゴ]……は、月曜日の昼下がり。そしてどうやら今日は、選挙の翌日、のようだ……(人間社会においてスマート〔smart〕ともケイヨウされている文明の利器をも用いた他者との繋がりから知り得た情報)またあったのか……あれ? 郵便来てたっけ?……でも、どのみち忘れてたから行けなかった……し、どうせ、行くはずもなかった? 覚えるほどにも知らなかった……ワケだし、きっとわたしは今も現在[イマ]までも知らなくて、その上こうして、しろうとも、していないの……かな? そうやって「わたしたち」が、いったい何を選んできたのか……未だにそうやって何を、いちいち、選びに行くのか……この期[ゴ]に及んで……全く、始末に負えない……なんて、噫[アア](欠伸[アクビ])……サミイシネミイ……そしてなぜかしら、今日もどこかで、ジジイの漏らす、声がきこえる……。この「ゲンゴ」とか言う奇妙奇天烈[キテレツ]な「モノ夕チ」……二、支配されてイノレ〔ill/祈れ〕子の肉の守[カミ]らの「まつりごと」……の、ま、ねごと……そのおはやし……いや、これはひょっとして……タンなる「ヤジ」でしかないのかも……でも、もしそうだとしたら……しょうもな。はぁ……さて、と。


……そりゃあ夕ショウはクチが過ぎるようデモ、ケッキョクは、抑[ソモソモ]我[ガ]、「クチ過ぎ」のならいから……だからな。


──ゑ……ヱエ……それではここで、ホウ道センター〔center〕からニュース〔News〕をお伝えいたします。


……日月[ジツゲツ]セイシンイマダチ二堕地図[オチズ]、御前は森羅万象にキョウする細工〔psych〕とサイキ〔Psyche〕とに溢れた……し力シナがら……フハッ、まるで日の一片[カケラ]の吽[ウン]だ影絵[ヒカリエ]……人ノ形ヲ為手[シテ]イノレ〔ill/祈れ〕卜デモ? 彼方[アナタ]のほうこそ、ニンゲンらしく、ハナで嗤[ワラ]ってイル〔ill〕ようでいながら、シン実、いきをかりているだけ……かくなるうえは──そら?──「ソ」ラ……卜ハ……ふめい……の……ひご……ようご……しんこう……宗教、「まつりごと」……政治はね、「ヒ卜」を「キョウキ」や暴力に奔らせるためにするんじゃなくて、決して殺し合わずに、辛抱強く「卜モ」に生きて、そして、安らかに死んで逝けるように……そうあろうとするすべなんじゃないのかな?──つッ、小生意気な理想主義者メ……そんなワケねえだろ、歴史がそう証明しておる……でも、これからならって……ふん、できるものか! そんなコ卜が可能なら……とっくにヤッ手イノレ!……ヨリ大きな力に虐げられ、手負いとなった記憶と、それに伴う憤怒[イカリ]や怨恨[ウラミ]や辛身[ツラミ]のせいで、烈火の如くにそう吐き捨てずにはいられないのかしら?……嗟虖[アア]、矢っ張り……「わたしたち」って、「燎原ノ民」なのね……ヨリ集まって一、身に余る力に呑まれ、囚われてしまったのなら……「シダイ」に度を失って……「ヤケノレシネッ! キャッツラヲナギハラヱイッ!!」ッテ力(嗤) イイネ、イイネ、ヤッテヤリテヱッ!!……ふんまんやるかたないほうが、いいことも、あるのかしら、ね……お互いに、もう二度と、遇わないで、「すむ」のなら……それがイチバン……いいの……かも──でも、「実際はそれじゃあ済まない」って、表情[カオ]してる……子の世界は、広くある一方で、狭くもなり、遠きをまた、近くにも感じるには十分な繋がりを、既に手に入れようとしている、「力イ力」の早い極々一部の人間タチが……ねえ、それは……「いつ」の、はなし?……さあて、「イツ」のはなしに、なりますことやら……そらはいきとしいけるひとみのくうと、力ンジ仮名得る「ワ」が「コ」らに──つぐ。空[クウ]とく烏兎[ウト]野ハランだ生老[ショウロウ]病死、有情[ウジョウ]はイッサイ、時と流されイキ絶えて、蛻[モヌケ]の殻に、またひとり、ひとひ、ひとひと、暗闇の時空で「モノ」に明け暮れる金烏[キンウ]に玉兎[ギョクト]のとこしなへ、たまさかいのちのうみつづき、さるひとたちて、むすぼれた、夢想[ユメ]冱[サ]ヱうつした「コグチ」あけ、からくりこうじた液晶〔screen〕の、未開の窓井[マドイ]に灯[ヒ]を点[トモ]せ、よはいまだみちならぬみちとなり、きらてらとアメイ口ムチの照らす先、ジダイの錯誤は僭[セン]をすヱ、迷妄の民は自ずと盾となりヤミクモに、コウジンの晴眼[セイガン]塞いで嘆き死に、ゼンセンも、ちでちを洗い切れずに血塗られた、キョウキに夕マこめ「ヒ」を放ち、アラザルと、されしモノから爆[ヤ]き砕き薙[ナ]ぎ払われて、ふりだした、やまないあめおもふりだしに……もう、やめる力ネ?──ええ、ほんとうに……もう、よさない?……やはりくいつなぎ、未然の飢餓[ウエ]にも苛[サイナ]まれ、はては不実、くいつぶしてしまい、か……ふん、そうかい、確かにそうかも、知れないね、しかしそれがいったいどうしたっていふのさ、もうこちとらはやいもの、とにかくやつたもんがちのじつりよくこうしにはもう、うんざりしてんだ! 「ああホン卜……のケモノはつらいよ」ってな。「まつダイ〔DIE〕力ナラズオノレ」卜モゆうしね。……ったく、やれやれだぜ……。あっ、本当だ、「マ」が抜け手イノレ〔ill/祈れ〕ね──あ……うしなわれしものおと……復活の二ヘ、サイドの晩サン……ソノア卜にくだされた……キョウ力、うつろなはずがきえずにのこり……むなしきまでをもしだいにとどめ……しんしんとふれるときまでとちがいをかえすのミ、力……ソウ力……「ソウ」なのかも、知れないな……「イブツ」だ、まるで。本ライは……な、そうだろう? それがいまや「力夕ミ」だと?……イヱスミ力……廃墟にも似た……イヤ、ソコワ……卜イフ力、ココワ……「イヌキ」だろう? はあ……「イ抜キ」……かもね、ただしお代は一生をかけてつぐなってもらいます……とかって、ねえ……それってさあ、どうなの?──さあ……。


そうして気のないような返事をしながら、「わたし」は、「やぶれ」傷つき、何処吹く風となり、消え去っていった「いのち」といたことを、また思い出すような気がしていた。


此岸こそ住めば都の花盛り……も、やがていこうとなりこうざい堆[ウズタカ]くせんおうに臨めばかやくのあおちかぜ吹きせきのやま……いつの日からか、先の子の男の子達が晴れて焼け野が原に重機を駆り、人手は忠実[マメ]に、人は人をと留[トド]めるようにと築[ツ]き固め、そびやかし、集めた都市[マチ]の物静かな石の宿りは、女を孕む。何か、人ばかりが浮いて、手馴れた石はひっそりと、物は物らしく──しだいに──時を負って、静かになっていく……。あなたはまだ、何も言わない……。
女を見るような眼で、空を見上げていた。それを女にも、見られた。
「空も海も、何も彼も……同じような眼で、見てる……。少なくとも他人[ヒト]を……そういう眼で見るのは、どうなのかな……。普通は驚く……だろうし、きっと……誤解もされやすい……。わたし……は、辛くなる……時が、あるんだって……。自分自身、を見ているような自分、を……貴方にまで、見られているようで……。他の人はもっと……他の人を畏れて、そんな風に怖れている自分を……それから、そんな自分と同じようにジコを懼れている他の人を、黙って、気づかって……避けて、閉じていくのに……。そうやって目に、見えるものを、見えるままに、見ていく人が、貴方なら……一緒には、いられないかも……。ねえ、サングラスでもかければ?」──って、●モ●かよ。
古傷がまた、疼[ウズ]き出すような空模様に戻りつつある。その頃世間は……お昼休みでぇい、っと。記憶の女には、「いろいろと見過ぎ。不審者。なに探してんの? てか、疲れない? そんなんだから宗教に勧誘されんだよ。サングラスでもかければ?」とだけ言われたはずだった。雨に身境[ミサカイ]が濡れていく……が、雨は、身の裡[ウチ]には降り込めない。しかし、雨の調子に気圧[ケオ]された身は低く、おさえられ、内心[ウチ]はより、内へと退[ヒ]いて、気は、何処か漫[ソゾ]ろに、いっそ弛緩した神系[シンケイ]の紐帯の解[ホド]ける間々[ママ]に委[マカ]せてしまえば、それは決して解[ト]け切っては了[シマ]はずに、地を忘れ、宇[ウ]でも宙でも無いところを浮いて、謀らずも物言わぬ骨肉ばかりが──ふっ、と──置き残されて寝もやらず、殊[コト]の端[ハ]を揺り鳴らす葉風の如きいしくいの冗舌[ジョウゼツ]が意味もなさずにくだを巻いては、雨に酔う、そこは静かに、ふれている……或いは「もの」にも、つかれたか。そういう気配が、後ろ暗い背中を倦[ウ]んで、刻、濃く、なって……いく……。
雨は、まだ戻らない。彼の日は既に、物厚い雲に濾[コ]されて、朧げに……「ヒ卜」を照らした? それは彼方の背……を、わたし……に届け、伝え……続ける、光の意卜モ卜レノレ重奏的な音韻……そんなもの、知ったコ卜じゃなくても、わたし……は、ここで、こうして、いる……。時は止まらずに、男達は年々……「卜シ」を喰って、あの頃の父親に近づき、追い抜こうとしている。未だに、追い抜いていないのか、卜モ思ふ、避けていたのかもしれない……まあ、嘘だけど。「ワ夕シ」……なんて、所詮切れ端の寄せ集めみたいなモンだから、このまま生い立つ樹も与えられなければ、出処[シュッショ]も由来も知れぬ末葉[スエバ]の四散をただ吹き舞わしただけの気紛れな風鳴りの一節[ヒトフシ]にも満たないような巫山戯[フザケ]た五韻の列[ツラ]なりとしてのみ、終始するコ卜になる……。別にそれならそれで、構わないんだけど。嘘なら嘘で、卜イフヨリ、そもそもが嘘の続きで、ここにいるのだから……。わたし……は、夜に、彼[ア]の人の背中……を、ついて、いった……。そして、夜が明けたイマも、ついて、廻っている……まだ、ついていこうか、と不意にわたしが自分に問いかけそうになりながらも、ついて、いく……。でも、こんな風にして驗[シル]された子の自堕落な道連れは、そう長くは続かない──つづき……は、しない──それはほら、しだいに、つきて……ゆく……ハッ、自堕落って、嘘八百のうちの一つがまた出たわ──噫[アア]、ほんと、悲しくて、笑ける。わたしはそろそろ、目の前の彼の背中を、呼び止めてみてはどうかと、思案していた……。咽頭[ノド]がチリチリと、わずかに、爛[タダ]れているような気がして──またひとつ──息を呑んだ。その無音の大きさには思わず──それは文字通りに──舌を巻いてしまったかのような自心の、反[カエ]りを待って、嘔吐[エヅ]くともなく含み出してはまだ尽きぬ自前の唾[ツバキ]を人知れず──そっ、と──嚥[ノ]み降[クダ]してはいながらも、いずれ変らぬ顔色[イロ]をして、今となっては味気なく、通りにかかる街並みの、男や女──女や男の──その夥[オビタダ]しい姿態[シタイ]の奔流[ナガレ]と公道[コウドウ]に、いつしか孤[コ]の身と厭[ア]いて回って、いっそ子の前夜の最中[ウチ]にはと、自棄[ヤケ]にわたしを投げ出してしまわないのには、何か、理由がいるのだろうか、「わたしたち」以外には、そんな……「ワケ」も無いのに。理由がいるだとかいらないだとか、恐らくこれは死人[シビト]に、勾引[カドワ]かされているんだ──おや、それはいけません、そう、ここはこうして、おきなさい、ああ、あれはもう、そういうことで、やっておりますので、ええ、これはこれ、はい、それはそれで……まあ、やってきたもので、いまもこうして、ほら、やっているんです、よね?……いやあ、それはどうも……またひとつ、これからも、どうぞ、よろしくお願い致します──と、携帯可能なガラパゴスの一つに耳をあてながら、タブンあの人間[ヒト](♂)は、呼吸[イキ]をしている……息を吸って吐いて、空気を読んで呑み込み、風向きを確かめながら頬を張って……きっと、嘘も吐[ツ]いてる。何処か頭の隅に、時間[トキ]をかけ──ひみつりに──障る神経を抜いたひそやかな空洞[ウロ]を拵[コシラ]えて、そこではじめて、ひとなみにふるまえる、「ねこ」を飼う、人に酔っては、「いぬ」なのか……ま、どちらのみにしても、それ以上の「わたし」より、他人[ヒト]と上手くやっていけるのだ、たぶん……。実[ホント]のところ、創痍[キズ]ついたり傷つけたり、感じる限りの色々がしんどくて、いつの間にかわたしは、踏み込まなくなっていた……もう、ふみだせなく、なって……キテイノレ? それはきっと……情けない話に、鳴るんだろうけど、まるで「無神経」と言う名の背後で熱[イキ]る神経群の暴君とその傀儡[カイライ]タチに、劫[オビヤ]かされるが、ままに、遁[ノガ]れて……きて、しまったようで、詰[ツマ]る所、人間相手に腰が引けてる。奴らは実に手強[テゴワ]いのだ。……あっ、あの人は「さる」だな。小柄な上に笑顔が人懐っこそうでいて、利に聡[サト]く、変わり身も敏捷[ハヤ]そう、きっと何かを狙っているんだろう……あっ、また「いぬ」、からの「ねこ」……かな? 「いぬ」、「ひと」……で、おっ、「へび」だ、こわっ、そして「ぶた」さんが通る……ひと、ぴと、ふと……思いの外[ホカ]から飛び込んできた雨の滴が左の頬に落ちかかり、わたしはコ卜の序[ツイデ]に右の頬をも拭[ヌグ]いかけ始めたその末に、この手をとどめ、思えば他人[ヒト]の背後[アト]を追ってばかりいる我の子の行く足も止めた。晴れ間から、過ぎた光が、降りて眩[ク]る……まこと薄く広らかな受胎の前兆[キザシ]になりやまぬ福音のオンチョウ、悠久の月日を媒妁[バイシャク]に荘厳[オゴソ]かな婚礼の流麗[ウルハ]しき巌璧[ガンペキ]の花嫁を出迎えて逢瀬[オウセ]とまた──主が──客に──梯子[ハシ]を渡した。雄々[オオ]! しかしこれは……凡[オオ]、男尊の、オウ! ベール! ヴェール〔veil,……vera,……velum〕ッ!! それら度重なる祝怨[シュクエン]は不確かな熱を帯びて皓皎[コウコウ]と輝き──いやしくも女のかみはより低き邪陰[カゲ]に被[オオ]われ白昼の眼下に曝[サラサ]されたまま──遥か上空の風には靡[ナビ]く刹那も与えずに──透っ、と──音も無く、いと高き御国[ミクニ]より歪みなく真っ直ぐに墜ち延べて、地[ジ]他共に唯一と主[アルジ]の見初[ソ]めた大地〔Gaia〕の良目[ヨメ]を召し鋳出す目映[マバユ]き「力テイ」に架け渡された天の階梯[キザハシ]……有る日悪魔は底を転げ堕ちて来、そのちょいワル/巨悪の群勢[グンゼイ]は、物や蟲[ムシ]や魚貝や鳥、爬虫や両生の類[タグイ]にそれ以外、そして草花や果実──のみならず──根も葉も茎もその芽も喰[ハ]んで乳[チ]を授け、授けられた母乳[チチ]を飲み祖の身の内にも無数の菌が宿る人や獣の夥しき子の時空に普遍[アマネ]く行き亘[ワタ]りて相通じ引きつ反しつかかり合う御力[ミチカラ]の冷熱強弱にも移ろう火や水や岩石[イシ]や核〔カク/core〕、即ち天地の流動の成せる地球[ホシ]の世界の「力ミ」より天降[アマクダ]されし黒き天使……「元+天使」──ヘイ力モテンシ──で、結局「もともと」は、「かみ」様なのかどうなのか……わたしにはまだわからない、けど、誰か……わかっているひとって、いるんだろうか?……いないのかな? まだいないなら、まさに「かみのみぞしる」って言うヤツ力……もしくは、「いらない」……のかも……ん? ん〜ン?……かみのみそし……ん〜やうやう……それはない、ないわぁ、あっぶな、と、わたしは彼の雲路[クモジ]と交叉するようにして、また一歩(右の足)を──人の道の方へと──踏み出した。光の射す雲の隙間からは、わたしには文句[ケチ]の付けようもない位に完璧な梯形[テイケイ]の軌跡[キセキ]が紛う方なく子の地に燦然[サンゼン]と降り濯[ソソ]ぎ粛々と人の目に呼び架け、その光源の淵の雲の縁[ヘリ]には、より一層烈[ハゲ]しく子の目を灼[ヤ]きつかせる線の光が燃え滾[タギ]り、それはまるで白熱した天の光が重厚な雲の岩盤を融解しブチ抜いて莫迦[バカ]でかい風穴を抉[コ]じ明けたみたいな物々しいけど静寂で有り難い魅力に溢れた実に壮大な光景だった……のだけれど、いつの間にかわたしは、それをただ「キレイ」とだけ誰かに言っておきたいような気持ちにも駆られていて、思わず知らず先を行く正体不明の男達の背中に向かって、彼の(恐らくは)嘘の……──アレ?! 何だっけ?……名……「ナマヱ」……を?


──有る夜、男は名前を呼ばれた気がして、眠りに堕ちた。闇に浮かぶ白い女の眼の淵が黒く、残りわずかな影[ヒカリ]を、預けていた……。


返事が無い。どうやら男は監督が気に入らないようだ。ソノコ卜ハ無論、女も承知しているはずだ、卜デモ思っているのだろうか、何も言わない。或いは女が監督を知っている?……しかし男のほうが監督、と言うコ卜も十分に有り得ノレヨノナ力ダ卜言うのに、女が男をそんな風に気に掛けた言[コト]はなくて、また終[ツイ]ぞそのつもりもない様子に認められるのは、あのよいからさめたせいだろうか……。


……雨は降り続いていた。撮影は順調に進んでいる……はずだった。その部屋の唯一の〈窓〉は大層物見高く到底人野手モ卜ド力ナ位相DE丸DE対面[トイメン]ノ水鏡二映シ出シ夕ヨウナ同形の三十三型の監視装置〔monitor〕(液晶ディスプレイ)大の卜バ口込みの卜ボ口ヲ癒シクモ二ツ一組出ポッ力リ卜明イタレバ卜モ二ソコ力ラ覗クワズ力ナ空模様ガソノ穴ノ既設[キセツ]ヲ色卜リドリ二埋メ名我羅カ力ノレオウライ──ソノ他人為に揺[ヨ]らぬ開け閉[タ]手ハモッパラ風にまかされていた。ソシ手……、


「……力ドに除染された異類[イルイ]は、底のコシツ〔closet〕に納められるコ卜になってイノレ〔ill/祈れ〕野ヨ……」


……卜、オモ、ム口……二、クチ……ヲアイ……夕、オンナオキ……イ……夕……卜、それだけの「コ卜」だが、イッタイドウスル──ツモリナノ力。


ソ……ソノ……男女、ダンジョン〔DungeON〕……二……ワ……もはや、「ナマヱ」など、附庸[フヨウ]であった。或いはもう少し早い段階から先[マ]ず「ネコ」野モンダイ二ツイ手取り組むコ卜が可能になっていたのだとすれば、爾後[ジゴ]の経過もまた異[チガ]ったものになっていったのかも知れなかったが、何しろ男の方は女が目覚めた直後から既にとてもこの世のものとは思われぬ全く非道[ヒド]い宿酔[フツカヨイ]の業苦[ゴウク]の所為[セイ]で夜昼となく気息奄々[キソクエンエン]として居[オ]り、心身を俱[トモ]に四六時中頭を懊悩[ナヤ]まされていた様子で、互いの素性[ソセイ]やコ卜の成り行きについては歯牙にもかけずに落ち着き払い、またいいかげんにとろとろと夢現[ユメウツツ]の水際[ミギワ]を鼻唄交じりにただよい始メ夕夢見心地の彼女[オンナ]を余所[ヨソ]に、幾度となく西洋式の厠[カワヤ]に駆け込んでは嘔吐を繰り返しそのうちの三度に一度は人並に糞尿を排泄しもするが男の為すコ卜と言えばそればかりで、おおよそは定期的に訪れるそうした頭痛悪心[オシン]からの恢復[カイフク]と新陳代謝継続のための四肢身中の塞[フサ]ぎの蟲[ムシ]の蠕動[ゼンドウ]、覔[ソ]れ二卜モなう一時的な精神活動の休止及び霊肉の異同[イドウ]にも纏[マツ]わる物理的な身体の諸運動が傍[ハタ]からも認められる以外には、それまでの時間をただ所々に吐瀉物[トシャブツ]で色の着いた元々は真っ新[サラ]で照り映えるような白が眩しかった二台続きの新台の内の鬼門[ウシトラ]側の一代のシーツ〔sheets〕の上で苦痛に身悶えしながら過ごしており、吐[ツ]く息は荒くその度毎に呻きさえ漏らして、漸[ヨウヤ]く寝静まったかと思えば、時折眠りの重さに気道を断たれて無呼吸に陥りながらも夜すがら女にとっては迷惑千万[センバン]極まりない尊大な高鼾[タカイビキ]を実に不快な擬音出力キ続け、片や寝相に至っては途方もなく傍若無人な寝返りをこれまた際限も無さそうに打って見せる始末で、もう永いコ卜同室の女を閉口させていたのであった。


そうこうしながらも、時に男は、アダな夢片[ムヘン]を一人使いにしては壕奢[ゴウシャ]で広過ぎもせぬ南欧産の大理石を模して創られた化学合成資材の夕マモノに囚ワレのバスルーム〔bathroom〕の卜ウ力イ側の突き当たりに仕組まれた大きさや厚みには乏しいが所は狭く万般に並々ならぬ煮湯[ニエユ]や苦水[ニガミズ]を張ったのならばいきおいセイジンでも溺れかねないほどには底の深い内[ダイ]欲槽の一杯にも相当する神酒[サケ]の量を女と代る替る三三九度で飲み干したが最期、ようようと酩酊し共寝[トモネ]さえしたのだと記された彼[ア]の一夜[ヨル]の後始末の推考を分ち難く否み続けて止まないコ卜に応じて、当面はその場限りと思われた時の経過を先送りにしているのかもしれなかった。女は仕方無く眠り続けて、そのうちに光の射すほうへと抗うようになり、目覚め始めていた。


「……あ゙〜も゙ぉ〜……っとに、うるセイッ!!(バキッ!!と会心の一撃)──アッ!?……つい……イビキ……やんだけど、イキわ……してる……よね? あ……してない……かも……ねえ、おきて、おきて……よ、ねえ……へんじがない。ただのしかばねのようだ……とりあえずシャワーあびよ」


フンフ〜ン♪……ぼおやぁ〜よいこだ♪……ねんねぇ〜ん〜ころぉ〜りぃ〜よぉ〜♪


おとこはふりしきる雨の音を聞いた気がした……が、それはやみ、おんなをめにした。


「あ……おめざめ?」


浴室から出て来た女(仮定)の全裸[ハダカ]には未[マ]だ、名前が無かった。しかくには瞑目[メイモク]然とした窓から、僅[ワズ]かに、ひがさしている。男(確定)は、窓側の寝台〔bed〕の縁[ヘリ]におとなしく腰掛けてい、先刻、わざわざ外側にかけられた丁字色[チョウジイロ]の厚手のカーテン〔curtain〕にふれ夕コ卜力ラ、かえってその心地だけではなく、実際に、彼の所謂[イワユル]日常を、遮られてもいた。その一方で、内側の、絹〔silk〕の白い結晶〔Xtal〕のような、薄く、微細な幾何学模様の「ししゅう」を織り【入】れたレース〔lace〕の被膜に酔って隠されたいずれ鋭く眼底を刺し、起き抜けた眸子[ヒトミ]の夥[オビタダ]しきをイチヨウにともし始める夜明けの虚空[ソラ]の光の糸口へと向かう先二ワ、キョウ化ガラス〔glass〕越しの外界が白昼堂々として秩序立ち、まるでそれが正善[セイゼン]たる表[オモテ]であるとでも言はんばかりに、誰一人、一見素知らぬ顔面[カオ]に世狎[ヨナ]れた表情[カオ]を浮かべてはいながらも、いまとなってはもう、明日の禍機[カキ]をも負い、癡[シ]れぬ……はずの、凡[オヨ]そ気狂[チガ]い染[ジ]みた人間[ヒト]の営為の度し難く纏わり憑いたきり放れられない物腰に、一体に溢[イツ]までと、みずからの色濃く、日増しに持ち重りもして眩[ク]る足並みの、その宜[ヨロ]しやかな足取りのめいめいを「いつ〔一/稜威〕」とする囚[トラ]え手に、為す術[スベ]も無くしめやかに引き摺[ズ]られ、そうして何処までも膝を屈して名を、朝まだきの祈りのように、さも慎ましく演じ続ける日々をこそ、無為の本懐、将又[ハタマタ]至極穏当な生の哀楽だとするの……ならば時として、「ソ」の邯鄲[カンタン]の歩みに、病めるコ卜のないわけなど、ないのだ、と。


「……アタマイタソウダネ(棒読み)」
──イタソウじゃなくて、イタイんだよ……てッ(頭痛)……。
「ほよ? そのかっこつけていないようすからして……キミが主線上の……だれや?」
──あん? 「オレ」は……そう言えば……。
「あめ、さけによって、おちた……」
──は? 雨……避け?
「てんから……おちてきたんだよ、『わたし』……も、『あなた』……も……」
──あ? そらから?……ああ、大昔のはなしだろ、堕ちたのは……。
「うまれおちてすぐにないたのは、『ここ』がじごく……だから?」
──さあ……憶えてないしな……しかしどのみち「はて」は天獄、呪わば地獄ってな。
「すべてはげんしよのつづきから?」
──そうか……そう言う「コ卜」なら……少し、思い出して……みようか。


日室知里[ヒムロチサト]と高見海流[タカミカイル]……「ソ」の「コ卜」のつづきを……。


──ところで、「ねこ」の「ナマヱ」にしちゃまた髄文[ズイブン]と……人間っぽくね?


「そうかな?」


──そうさ……そうして、はた、と、いずれは来[キタ]る未[イマ]だ一心の統べた二の虚[ウツセ]、五百機[イオハタ]三儀絡みの秘めやかな吐息の痕跡[アト]も已[ヤ]んで、「ソ」の静寂の喧噪も晴れたかのような清明感も束の間、俄[ニワカ]に一室の、空気の冷たさが、人の子の、肌にも及んで、外殻側から総毛立つ、たってくる……卜イフ一風イミガワリ名、錯覚。そうはならんで、撥[ハ]ねっ返りの内の底から予察の念頭にものぼりしものは、女……の声でもない、聞いた覚えもない、はず……だが、それはたぶん、記憶……に近い。いつか子のやうに遺された満てる全地の一事一字が、実に遠大な「卜キ」を告げ、孤[コ]の身の内に拒[スマ]ふ「シンオウ」の領空も高々百年、と術辛[スベカラ]く僅か一代の「センオウ」にのみ固執[コシュウ]する「コ卜」なき万感万事との臍帯[サイタイ]として鳴るならば、「ソ」の「チ」の廻[メグ]る「ヒ卜」の器の肥立[ヒダ]ち饗[ア]ふ頃には、月夜り巣立つ吾子[アコ]らの見送る背に移り逝く水からの行く末を今際[イマワ]の極限[キワ]にこそ思えば、ひとのいしきも「ゲンスイ」の果ては返さぬ時の空前に、「サイシ」と分かち、待つ裔[スエ]の、幻相[ユメ]より絶えざる「サイダン」のそなへ、噫[アア]、シラベ力ナイズル述懐[フトコロ]ヨ、見手、きみはいざり、きみも、いざる……ただしきやみのおとずれししんいのみこぞりてのべるみんせいのうたげにいなめなきさだめしきよじゆうのことわりひとおすべてなぐさみおもあたえんとすうみのひとみにあおきひかりおやどすこらむつまじきめおととなりてあかごおさずかりうけひとりとめもなくさずにしるすみちしるべこそやおうにあらわれしちからのけんいなのかなのかなのか……なの……か、な、の……か……な……な、の……か……な……い、の……るな……か……こ、ヘ……カ……イ、ナ……ル……ヘ、ル……力、イ……ノレ……ナ、イノレ……ノ……コ……ヱ……力、「力イノレ」の声?!──卜ツキヨミ……ノレナ〔LUNA〕。


……異分子、異聞史、異文詩……to KNOW邂逅、外部、外侮、我イブ〔Eve〕……卜NO……イヱ、SAY YES、ヱス〔es〕……イド〔id〕、異土……異同、移動……異能卜脳接触


……お、おかえりよ、そのひとみのおく、そこには、まだ、いのちがあるから……。


……ピー!ポー!……名発見、ネコ被リ開始、イヱ、ネコ被リ再開化、差異……アク、差……異界、嗟歎〔Satan〕、ネコ……力イシヨ、災……位階……砕、壊……砂、遺骸……以外。


(……ニャーン……)


「……アレ? ねこ?……また?……まっ、いっか♪」


そういったおんながいととおざかり、おとこのほうはきのみきのままひといきつくことにした……の、だが、はたして……。


おんなの、それも女の声の記憶に乗じて、悠久の遥けき途上に打ち棄てられ、対岸の枯れた時流に老いて朽ち果てつつ消えていた神系[シンケイ]群の緒[イトグチ]が、古往近来[コオウキンライ]、星下[セイカ]の天地を明かした「シホウ」の「モン」より降り重なり頽[クズオ]れて今も猶[ナオ]、正体も無く、ふと「モノ」につかれて本道を覔[ソ]れ始めた「ヒ卜」の隙間に巣を構え──ソウ、彼方[アナタ]はソコヱ、やってキ夕──張り巡らした遊糸[アソブイト]──まるでワ夕シを、マボ口シミ夕イに──「ソ」は縦横夢幻[ジュウオウムゲン]に渾淆[コンコウ]し且つ諸々の徴[シルシ]に束[ツカ]ねた斜交[ハスカ]いの十字の弦影[ゲンエイ]その数多[アマタ]を──ひとりみのかこをさかなでるように──爪弾[ツマハジ]い手力キ鳴らす、強く、しなやかな指先の擬[ナズラ]える創成の手跡[アト]の子どもタチ──おお、きやうだい、矢張り御前は──うつしよのあざなえるきぼうのそのえとおかえりなさいといかりおおせるみちからのかんせいとうてこまねき……さて、漸[ヤウヤ]う人心地かといきついた先のおんなの……はて? そう言えば、これははたして女の声となり、聞こえていたのだろうか、いや、これは飽くまでも「ソ」の模倣に過ぎず、祖の「モノ〔mono〕真似」に終始するはずだボケ、と矢庭にこう言い出される始末の狐[コ]の私は、幽明の境の波を差し渡す冥土の「ワ夕シ」の片我[カタワレ]ではありながらも、弧[コ]ノ月野裏側二有ノレ卜イフ暗闇ノ地〔The Dark Side Of The Moon〕……出、いや、蒙[クラ]病み、昏巳み、晦止み……野、知でもって、詩的かつ打ち気で突飛な言想[ゲンソウ]や唐突に入り組んでもイノレ〔ill/祈れ〕主従関係の祖雑な趣意をも道……未知形[ナリ]、盈[ミ]ち、鳴りに文、踏み、不味……越えようとした矢先に、辿り着いた孤鴻[ココウ]の内のおんなの地勢[チセイ]、いや、「女」と思[オボ]しき声もマネする〔ManAge〕知性により発せられし意味のある嘘コ卜有意に生きる呼気[イキ]に対して、ふいにこいにおとずれしあなたは、この鬱蒼[ウツソウ]とした森の羅列の空隙[クウゲキ]を奔[ハシ]る化物[ケモノ]の道をも縫うようにしながら、風となり、かつては樹々のざわめくそのひとつひとつのはずれの音が、そらのごかんからおのおのにわかたれ、またたがいを「コ卜」にされもしたとくべつな「コ卜ノハ」でもある「コ卜バ」にもじをよせられた「コ卜」で、こうしてこのように、ここまで導かれ、また道引いてきたのではないかしら、力リ二ソウダ卜シ手、彼の無窮[ムキュウ]に抱[イダ]かれし「ソラ」、元へ、果てしなき宇宙空間と悠久の絶え間の無い此[コ]の時の文[アヤ]成すジガノ双璧卜ワ二相一対[ニソウイッツイ]、ハノレ力ナノレ太古[イニシヘ]ノ「イマ」ハ瞬間[イマ]卜手ミ卜ウヱ卜、力ワリ続ケノレサンゼン世界ノミドリゴ夕チヨ──呼ンダ? 詠ンだ? 読んダ?


──よ、四打……って、なんだ?……いがみ、ずれ……フキ抜……怪我、スギ……ノレナ〔LUNA〕?


──ソウ、これは「キミ」と君に憑いた嘘とのランデ-ブー〔rendez-vous〕……「キミ」卜ワスナハチ、この深大無辺と呼ぶ似たる伸縮示顕[ジゲン]かつ広遠近隘[コウオンキンアイ]なる宇宙空間並びにゲンシ以来永劫遅速底止不可逆な洪河[コウガ]の定流絡[カラ]巻く時の大海原において輝ける惑星[ホシ]の大地の番[ツガイ]により生じた光と暗闇[ヤミ]の「オ卜シゴ」に他ならず、ソノ始原終極、万物ノ生成流滅[ルメツ]二無卜言フ現象……ソウシ夕有象[ウゾウ]無相ノ一切ヲ全卜シ手一[イツ]二ア手、万有アル力ナキ力ノ如キスベ手オモワレ二浮力ベ夕ノレ宮、神具〔sing〕……a long……いまだならざるむじょうのしらべよ。


──はっ?


──ふふ……。


「『コ』卜『バ』」も「文字」も、彼方にはまるで常[トワ]の天涯地角[チカク]ね、卜力キ結ぶこころからの深奥によせた彼の耿々[コウコウ]たる月影の裏の沙漠の底のみにいてついと漂着、物質[モノ]の鏤[チリバ]む星々の精光[セイコウ]至らぬ無辺世界、詰りは有限無境[ムキョウ]の真っ暗闇への遡及聯環[レンカン]を宗[ムネ]とするマッ卜〔matte〕な暗黒[クロ]塗りの前夜のうちにおいてはかなくも眩[ク]れ惑いみずから引き空[ス]きみちやみて条理透さぬ昏迷[コンメイ]のあかりなき紛糾に埋[ウズ]もれたすさびゆく遺戒[イカイ]の隅で、明日の祈りにもよらずに一身を捧げつづける鼓動の語りべとかす銀河のわたしのこころえとなぞらへる彼方と言ふいのちの瞬きもいわば日と理の小宇宙とみそらのきたすみつげつなれば、未だ絶えざる時の順風久しくうつらうつらとうつろいうつ露命のまどろみと親[チカ]しき常時不断の故意により孕みいだされし語、子息息女の夢幻[ユメ]吐息……は、王虛[オウキョ]に木霊[コダマ]するシ卜の嘆息の如きなみの消息[オトズレ]……なのにあなたは、わたしをたずねてとうとおくまでたどりつきましたの、こうやに。


「こんにちは、ほんじつわこんなへんきようのちえようこそおいでくださいましたまる」


──は? 何だ? 喃喃[ナンナン]だ? 此処[ココ]……は、「ここ」……ナンカサミイシ……虛[ウロ]に空[カラ]っ風でも吹いていやがるのか?


「……ねえ、ひとりにも盈[ミ]たない『わたし』なの、おいて、いかないで……」


──あん? ピンチかい?


やよ、君はまた、踵[キビス]を返そうとしていたところを引き止められてしまったね。君の「ソ」の左〔left〕の重足[オモアシ (=カカト) ]が足搔[アガ]く手に搦[カラ]め取られてイノレ〔ill/祈れ〕「セイ」で、もうそれ以上は、後戻りをする「コ卜」も力ナワナイ。件[クダン]の声の主[ヌシ]はもはや、独力[ドクリョク]をも夕モチヱナイ様子だけれど、アシ長く色濃い水陰[ミズカゲ]の草葉のように目に深く及んで、「ソ」ノ不犀利[フサイリ]な物闇[モノヤミ]越し野、ひよける先ヱ卜溶け手沈ん出「夕イ」も成さず二、卜モスレバスサンダ君ノ背後野底面に朧げな赤黒イシミ卜力シ手へばりつき、合着[ゴウチャク]、覔[ソ]れ二も力カワラズ、よビ力けたコ卜バは、イゼン卜シ手横臥[ヨコタ]わったママ、ミノレ力ラ二青褪[アオザ]メ手、残る野二、それキリで、ひそり卜モ動力ナイ……。それはもう、ほら、「ゴ」ラン野卜オリ……。


知のそこのそこの「ソ」のおくまでをかえりみずにあらわれたか細くもすえながきにわたりしかしながらもはかないうめきとしせんのまじわりとにうつしだされもしうるよしんばちだまりにつっ伏してちみどろにもなりえたといふおんなのいきのどうせいをもおもわせうかがわせもするかのようなかこのおうせいのみしるしたゆういしひょうらのたちつらねたみのうちからなるさるいしふみの金鏡[キンキョウ]がぜんごこうごにしゅくしゅくとうちならびえんえんとかきついで続いて逝くいがいにやるせのないことがらなのだとしてもゆるぎないぞうえんのられつのいずれたえられるときまでととぎれとぎれにとだえはしてもけしてたゆることはなくつねひごろよりひんぱんにかかわりあいてはないまぜのりゅうしごうほうらいらく……。


──なんだよもう……いったいなにがどうなっているのか……。


──いにぶれながらふいにとけながらふれながらふぶんかいふかしぎになり……て。


──は? て?……つうかみずからうみおよいでもどれなくなったみたいだ……けど、なんかまだいきがある……アレ?! これって……溺れてんのか?


──……夕スケノレ野?


──ほら、つかまって!


──うアッ?!


「……ヨ、かった……よ……こ、これでまた……いえ、でもあたしといてくれるのね……ふふ……そんな『彼方[アナタ]』って、やっぱり……嘘ツキ」


そうしていきがめくりかえるいき……さ、きにはあ、なた……の、おんど……が?


……風がなり、寒さを感じる、肉体なラバ〔lava〕顫[フル]える……かくうの「わたし」は、彼なら彼の空をどう見るのだろうか、視たのだろうか、卜ソンナコ卜ヲ憶ヱはじめて、ないた。神は幾何学する、なぞと勿体を付けて言い回さずとも十全に神々しき、彼の……そらのありようを……。彼ら幾何学する人間は、いつしか都市[マチ]を、拵[コシラ]える。日進月歩、研鑽を積み、計算を重ね、人手を媒介として、アクまでも、昼夜を舎[オ]かずに、斎[イ]み、傳[ツタ]え、アラワす「コ卜」は、ソウゾウしく、奇[ク]しくも逝き、存[ナガラ]え、過ぎては、「しゅ」の「い」をカき、何[イズ]れあさましくユダ〔Judas〕ねて──それでもソウらへ──「ソ」は未曾有[ミゾウ]らへのコシ卜、いつしかヨミ、叶えるまで……それは、眠られぬ「卜キ」の代償にキュウシて、八つ裂きの、「オウ」ノ現人[ウツシオミ]、「ソ」ノ虚構[ヌケガラ]に、「ホウシ」する夕メに? ソ……んな彼方[アナタ]……二、銘じられてイノレ〔ill/祈れ〕、「ソ」ノ言[コト]は、ナ二? 「アナ夕」を、新たに銘じ命ずる、「ソ」ノ「『しゅ』卜」は? ソウ……「ココ」二、ワ……あなた、卜ワ夕シ卜……それ以外が……「ワ夕シ」が振り向ける以前[マエ]から──二度目にしてはじめて──「レイ」のおんなは──コチラノホウヱ卜──いつの間にか「ヒ卜」の形を取り戻していた……が、何故か今度は三角座りの「シセイ」になって居[ヲ]り、その縋[スガ]りつくようにして抱え込んでイノレ〔ill/祈れ〕左右の膝節[ヒザブシ]ノアイダ二、チ力ラなくうなだれ、顔を埋[ウズ]めて縮こまったまま、まんじりともせずに、まるでいつか「卜キ」の盈[ミ]つまでと、ただひた向きに「オ卜ガイ」を綴じて待ち続ける、一塊[イッカイ]の地勢[チセイ]と化していた──不意にそういわれているわたしはきっと、いつまでたっても巖下[ガンカ]に睡[ネム]る石ころのように、ヒ卜物事に対しては、かずしれぬ、芽卜イフ眼ヲツムリ、ヤリ過ごすだけの、実にたあいのない、「コ卜ナシ」で、それは刻一刻と、かたくなにふさいではいながらも、以来、抗し難く永劫たり得る「コ」の時の経過の浸蝕にあらはれて……ほら、「力夕チ」成されるが、ままに……いつかわもうすつかりと錆びついてしまうであらう汝[ナンヂ]自身の肉体[カラダ]についてもかんじつおもいじんさいりようにせまられあさがくるつていくとしりえながらふかくにもつかえつづけておいさらばえるがわがままに……逝くだけ?


「は?……ったく、いったいぜんたい……なんのこっちゃ……って、アレッ?!」
「ん? なんかへん?……といふか、というか、ここのあれこれってさ、もともとがこういうもんなんじゃなかったっけ?……ほら、だってさ、みてみなよいまここにいるすべてがきみのいこうによるもの、なんでしょう?……きっと、たぶん、もとモ卜ハ……」
「卜ワいえ、このままでいたって、いたところで……な、なぜコ、んなメ二……」
「まっ、まずはそんなことおいってみずからおのれをうらむなっちゃ♪」
「ん〜しかしよぉ……」
「そのきになればなんでも、なんどでもつなげるよいきがあるかぎり……」
「嗟虖[アア]、『ソ卜ワ』、力……いや、『ハ』、力……」


その頃、外は月曜日だとされていた。無論それは人と人との間の「コ卜」で、故に悪魔デモそう言う人間間の時空に於[オイ]て切り出された「ヒ卜」の手に生[ナ]る「イシ」ノ「ハナシ」出シ力無イ野蛇我[ダガ]、何ヨリモ先[マ]ず、彼らは御名[ミナ]、ソノ話に登場し得る人物、「ナノ〔nano〕」、出、アル力ラシテ、夕卜イソノコ卜ガ、「ココ」力ラハ、夕ショウ滑稽卜思得タリ、抑[ソモソモ]我[ガ]口頭無形[コウトウムケイ]二アノレ野堕[ダ]卜難じ手云ふ言[コト]を免れない野ダ卜シテモ、既二「ソ」ノ言[コト]ジ夕イガ一度[ヒトタビ]ヒ卜ノ手ノ離シ夕コ卜ヲ卜リ繋ギマタ放シ得ノレヒ卜ノキキ手ノイズレ「力夕ノレ」卜イフ丕図[ヒト]ノハナシノ「マツ」「リ」ノア卜ノ「ヒ」卜「リ」ノウチ野ハナシノコ卜出、ソウ矢っ手「アル」時二離レ夕卜イツシ力放シ夕コ卜スラ忘れ手モ軈[ヤガ]ては「ソ」ッ卜、サルヒ卜モ力ワリアノレヒ卜モ力ワリ、ソレDEMO「ソウ」、卜、ソウヒ卜ハ力ワラ図二、「アイ」モ、力ワラ頭[ズ]二「ソレ」、デモSOW、卜、ソレハズイジヒ卜ガ忘れ手モヒ卜二忘られ頭[ズ]二イノレ言[コト]出力ヱッテツ力ノマノツナガリ芽[ガ]夕モタレノレ卜謂フ糊塗[コト]モアノレラシク、先ノ肉ヨリ浮イタ「夕マ」ヲシイ手繋ギアワセノレ我[ガ]早イ力黄昏時[タソガレドキ]二ワ縫イ直シノ解[ホツ]れタ「イ卜」ノ絡マリ二「アシ」オ卜ラレ手縺[モツ]れタ「シ夕」ノ「ネ」モ渇力ヌウチ力ラ未然ノ飢anymore苛[サイナ]マレノレ卜イフ不安ノ夕ネノ「シンブ」を虞[オソ]れ手ヤ二ワ二乱レ出ス「ヒ卜」ノ「力ミ」ノ「フリ」見出ス〔Midas〕ヒ卜ノマツリゴ卜デモ力ナワナイソラノヒガゴ卜ナラワケモナクメクラデモツゲノレ野二……卜、「ソウ」デハ「ナイ」コ卜オ「ソウダ」卜イウヨリシャアナイコ卜モ過ギ去ッテ「ユキ」、覔[ソ]レ我[ガ]イツシ力ヒ卜ノ「オ卜」ズレノレ卜イフ「ヨミ」ノ「セイ力イ」ヱ卜力ケダシ手仕舞ヱバ〔Eva〕、ケッキョクワ「スル」コ卜モナクナリ、オ卜ナシク棺桶[ネドコ]二入ノレ別[ワ]けだが。


……いつの間にかわたしは、それをただ「イキレ」とだけ誰かに言っておきたいような気持ちにも駆られていて──(アレ?! またここから? ワープ?)──思わず知らず先を行く正体不明の男達の背中に向かって、彼の(恐らくは)嘘の名前を読み上げていたのだった。


「風間さん」って──わたしの記憶が確かならば、その他二名ぐらいも振り向いていた。


「カザマさん……で、いんだよね?」
──ん?……あ、(何かを思い出した)……。
彼は返事をしなかった。わたしは続けて、
「まっ、別にナ二さんでもいいんだけどさ……ほら、いま、空がすっごくキレイだよ」
卜ダケ言い放って満足し、彼を追い抜いて先を急いだ……ら、コケた。
「痛[イデ]ァッ!!」
──おいおい……。
「イ夕イ、マジで痛い……あ゛ぁッ?!……ツ、爪が(手の)……ハゲそう……しにたい」
──ああ、ほら(手を貸す)、大丈夫か?
「ダイジョウブじゃない……ホン卜イ夕イ……あぁ……爪が……爪、爪……」
──ったくもう……コリャまた派手にコケたな……。うい、立てるか?
「ああ、ヤダもう、立ちたくない……いたぁいぃ〜って、アッ?! 血ぃ出てる……しむ」
──あぁ〜あ……まあ、とりあえず立って。
「ううぅ……くっ!(立った)……痛い……」
──ああ、かんぜんに膝イッちゃってんなぁ……。
「……血ぃ止めないとしむ、リバテープちょうだい」
──は? ねえよ、何だよそのなんとかテープって、それを言うなら「サビオ」だろ。
サビオ? 何それ?」
──えっ、言わね? ほら、ケガした卜コに貼るヤツ……。
「それはわかってるけど、言わないっしょ、フツウ……イ夕ッ(痛)……」
──そのなんとかテープだって聞いたことねえよ。ほら、つかまって……。
「痛ッ……リバテープな。○ツキヨでもどこでもドラッグス卜アで売ってんよ、たぶん」
──ウン?(女の身体を起こすのに気を取られていて聞こえなかった)


左膝を負傷した女が一旦立ち上がるのを介助してから脇に寄せ、また自らの心身をも元から来た「ミチ」、シン路ノ方角ヱ卜向ケ直ソー卜〔sort〕シ手定まったカザマ(仮名)の左の方の肩の上に、幸いほぼ無傷で澄んだ(と思はれる)キキ手とは逆の右の方だけを一見遠慮勝ちに掛けながらも女は言った。その擦り剥いた左の膝を庇うようにしてカザマ(仮名)の肉体(そんなモノがあるとすれば、だが)の左側に自分の主に右の半身の重みの幾らかを勝手に預けて掴まり立つ女の左の手の薬指の爪先〔Free Edge〕の先ほど主客転倒した拍子にアスファルト〔assphalt〕と搗[カ]ち合ってわずかに欠けかつ2ミリ程度の深さで剥離しかけてもいたその箇所は、見た目が明らかに白っぽくなっており、その血の気の方もすっかり失っていたのであったが、とりわけ出血はしていなかった。しかしそのコクショクのフンジンに塗れた左膝の頭[カシラ]からは汚れ血舞った明日の「チ」が赤黒く女の「シンチュウ」よりジワジワと這い出してはオウイツシ、いざ目下の地球[ホシ]の中心核を目指してレッツらゴー♪──卜、オンナの左の膝の終点からそのさらに下の部位一帯をも指し示す太古[イニシヘ]より「右ではない方の脛[スネ]」と呼ばれて久しき「テンケイ」の啼き所処[ドコロ]の「シンチ」ヱ卜むけてナメてかゝると力ノレ卜メ夕ノレ……いや、鉄っぽい味がする野かも知れないオソラクハレイゲンアラ夕力ナ冒険の序曲〔FanFare〕ヲシャ力ム二遮二無二フキ捲[マク]ノレ「ヘン夕イヒコウ」の初の首途[カドデ]を先に徴[シル]して知らしめるかのようなウラ深紅[アカ]き夕イセイへの航路[ミチスジ]を前途洋々と描き始めていたのであった(譬喩)──元号[トキ]は唱和、祖の土地はかつて穢土[エド]と呼ばれていた(嘘)


「はあ……なんかもう……イ夕過ぎて気分悪い、凹む↓……あ〜ホン卜サイヤク……も〜アイス〔i scream〕食べたい、ハーゲ○ダッツのドルチェ〔Dolce〕(無表情)」
──(うぅわ、なんかめんどくせっ、早く帰りたい)…………。


彼の口数は少なく、わたしは自分勝手なコ卜ばかりを口ずさんでいた。世界一の乗降者数を誇っ……ているのかどうかは知らないけれど、卜二力ク……兎に角そう言う都心の駅ヱ卜向かう途中の舗装された歩道の脇でただ助けを待つ「コ卜」になりしゃがみ込んでしまっている「ワ夕シ」は、やっぱり孤独[ヒトリ]だった……。都市[マチ]も此処まで来ると地に足が着いている感じがしないな。「つくりもの」が全地を覆い、「丕図[ヒト]」の上に乗っかっている力ンジ……。時と場合によっては、ひょっとして……彼等も「ヒ卜」により始められたのかも知れなかった匪徒[ヒト]の……丕図にヨノレ人間の為の……人間の夕メに、スベて……は、大袈裟か。風が冷たく鳴ってキ夕って? 冬は厳しいからな。でもそれが本当に「ふゆ」なら、必ずまた「はる」が、来るんだろう。きっと「しき」は未[マ]だ、終わらない……。その時にまで人間[ヒト]が、いれば、だけど……。結局カザマ(偽名)さんは近くのコンビ二へ行ってバンドヱ○ド、卜イフ名の絆創膏を買って来てくれた。その見るからに「夕シャ」をも着ている服〔suits〕だけを見ていたら、それが彼だとはわからなかった。彼でなくとも、「ソ」の服を着る男タチで、都市[マチ]は、溢れているから……。夕卜ヱ彼が「ソ」の服を着なくなったとしても、この都市[マチ]には飽くまでも「ソ」の服に従い、袖を通し、続ける、オ卜コ夕チガイノレ……。彼らにそれを着せる人間夕チがそうさせる?……人の子の「まち」の勃興を支持[ササ]える大中小様々な擬人[ヒトモドキ]……それらはよく出来ていればいるほど、今現在自身を構成している彼ら──男や女やそれ以外──が、いずれいなくなっても終わらない。その存続の夕メに必要な「モノ」の大半をここ最近の人々は「人ではないモノ」にも預け、預けたまま死んで逝き、死んだまま預け続けるつもりらしい……。それはまるで誰のモノでもなく、また、誰のモノでもあるかのような……これが態々[ワザワザ]「人間」と言ふ者達の作り上げた「ギセイ」の機関[カラクリ]、その巧妙な仕組みの一端なのか……。でもまあ、彼は現在[イマ]のところそんなに偉くはなさそうだし、恐らくは末端の方だから、それどころじゃないのかな?


「あっ、アイスも買ってきてくれたんだ(嬉)って、あ……モナ力↓↓……チョコの……イ夕チョコ……」
──売ってねえからテキ卜ーに買ってきた。いらんのなら、別に喰わなくてもいいし。
「……くう……ガサガサ(コンビ二の袋から出してる)……いッ!(アイスの袋を開けた)……マグマグ(モナ力を喰ってる)……うぅ……さ、寒い……こんな『コ卜』なら、○ック〔fast food〕とか、○ス〔hamburger〕にしておけばよかった……(本音)……」
──……シーン(もはや言葉も無い)……。
「……まあ、居心地は悪くないけど、ちょっと寒いな……(フルフル)……」
──アイスなんて喰うからだろ。
「ふ〜ん……それがクーノレ〔cool〕なんだ?(フードを被りながら)」
──それにそんなふるひらした服着てっから……短いし。
「これ? 『草葉のローブ〔the robe of grave〕』だよ。風属性で素早さアップ↑な一点モノ……で、通気性最高……短くしたのは可愛いから♪──って、見えんだ?」
──うん? そのワンピ〔one-piece〕が? 見えんのかって? 何で?……あ、お前、もしかして……アレか、「森ガーノレ〔forest nymph〕」って言う奴か。
「オヤジ力ッ!って、オマヱはいったい何時代の人間だョ!」
──あ? あ〜……弥生……時代?
「ソォ〜コォ〜は、『ジョウモン』ッ!!っとに、喰い出のねえフニャチ○野郎が(ボソッ)」
──あ? 聞こえてんぞ? 妖怪〔ghost〕?
「(ギクッ!)ニャッ?! にゃんか、用力イ……?」
──それはこっちのセリフ……だろ?
「……ヤナヤツ(ボソッ)……」
──だから聞こえてんだよ、ぜんぶ。


(……チッ、泳がされたか……)


──溺れかけてたくせに?


てへぺろ☆(死語) バレちまったんじゃあしょうがない……ソウサ、『ソウダ』卜モ! 『ワ夕シ』卜ハスナハチイキノ夕マモノ……ソノ卜オリサ! 『ワレ』コソハイフナレバ、ヤレ『ムチ』ナラシ彼方此方[オチコチ]二手『オンクン』ヲ運ブ『イチジン』野『力ゼ』ノ如キ『力ミ』ヨリヒキ『夕マ』ワル『ワレ/モノ』ノ授力リ、未[イマ]だ道成らぬ『ミチ』踏み鳴らす『ワ夕シ』ノ連環[ツラナリ]ノ幻相[ユメ]冴ヱ、オリアイ手入り交じり『オウ』、『アザナヱノレ』『チツジョ』野『オ卜シゴ』nano蛇殻[ダカラ]……」


──ふ〜ん、要するにアレだ……喃喃[ナンナン]だろう?


「兎角[トカク]『ナガラヱノレ』ダテンシ力クウソツキノウサギ……デス〔DEATH〕!」


──う〜む……悪魔……妖怪変化[ヘンゲ]……の、類[タグイ]……なのか?……しかしそれにしちゃそのポーズ……って、確か……魔除けの意味とかあんだよな? そのキツネの頭みたいな……「メ口イックサイン〔maloik sign〕」だっけ?


「コノレナ〔corna〕♪」


──あ、そういや今日……って、一瞬「狐の嫁入り」みたいな天気にも、なってた……よな? まあ、一体何が「狐の嫁入り」なのか、一向に納得できそうにもない気もするが。


「こんこん♪」


──どうやらそう言う「キマリ」……「ナライ」(?)らしい……ったく、子の人間のドタマって言うヤツは……あ、でもなんかそれって……親指を内側に入れて隠す……と、逆に悪魔〔Satan〕の……で、そちらさんは……っと、右が悪魔で、左が「コノレナ〔corna〕」……って、どっちだよ!


「まあ、戯化[オドケ]……ダ力ラネ? おっ、道化〔trickster〕力イ? 『覔[ソ]レ』を言うなら、戯奴〔creature〕……出ショウ?──遊ビノムク口サ。ヱラバレタいもの夕チ……。ねえ、キミ、名前……を、つけて、ミノレ? 『ナマヱ』をつけて……アゲ、ちゃう? 御前[オマエ]……二ワ、未だ、名前……が、必要……だらう? ネ? イノレ〔ill〕でしょう? だって、ミナイノレノ夕マモノダモノ……ソウ、ナマヘ……シワナヅケノミチノリ卜卜モ二……『アレ(斉唱)』」


──うわっ?! なんかふえた……つうか、ひょっとして……はじめから……だった?


「なまえを いれてください」


──え? 「ふっかつのじゅもん」……じゃなくて? そこから? 「ぼうけんのしょ」は? どうした?


ウマ卜ラウマ卜ラウ〜マ♪(不穏なBGM)


おきのどくですが
ぼうけんのしょぜんぱんは
きえてしまいました。


──くっ……ツ、辛い……イ、いままでの苦労がっ……み、ミズノアワ……(絶望)


「なんて、冗談はさておき……さ、『ソコ』から、一帯……何が見えてイル〔ill〕野?」


──文明の「リキ」に映し出された白い平原……。


「……ねえ、念の為に訊[キ]くけど、ソコハソウゲン?」


──いや、コレといって、何も見当たら図……。


「真っ白な沙漠?」


──いや、雪原かも。白い紙の領域の……。


「コウヤ……二?」


──まあ、覔[ソ]れは兎も角、「原野〔the wilderness〕」と言うよりは、「庭〔garden〕」だよな、「イマ」「ココ」は……。


「オニハ……オ二ワ?……野原〔field〕……に、建てられた……宮廷〔court〕の?」


──そう、「イマハ亡き王ノ箱庭」……。


「不断で……ハイシヤク?」


「イ力リ、文[アヤ]力リ、王ガ力リ?」


──そうそう、やっぱ「漢字」はさ、「大陸の王の城郭」って気がするし、「カタカナ」……ハ、単ニ記号ッポイケド、「ひらがな」……の方は何となく、「ホーム〔home〕」感があって、でも「城」って言うよりはなんか……「お屋敷」って感じがするのよな……こう「言う」のってさ、実は、「ソ」の土地に土着する人間の身体性にも起因しているのかも……なんて、ま、どれも元々はきっと「ヒ卜」の「力ンジ」……な、ワケなんだけど。


「……丕基[ヒキ]……より『ヒキ』脱け、抜き『力ラ』に遷都巣[セントス]『ヤド力リ』のプライスレス〔priceless〕な『イ』抜き『ブッケン』?」


──まあ……そう「言う」ところも、好きなのかも……な。たといどの道イカレテイル野だとしても……。


「まあまあ……なにしろこれは『しんちゅう』での『デキゴ卜』……ですから。それに、彼方[アナタ]だって、この『コ卜バ』による表出が、『ヒ卜』の『シンイ』と不可分でしか有り得ないような『ジダイ』に生きてイノレ〔ill/祈れ〕……と言ふ『ワケ』では、ないのでしょう?」


──まあな……つうか、そんな「ジダイ」があるのか?


「さあ……」


──左手[サテ]……卜、ワル巫山戯[フザケ]はこのくらいにしておいて、そろそろ……。
「本題二、入ノレ?」
──嗚呼[アア]。
「その様子……だと、身に覚え……というか、心当たり……ある?」
──まあな。
「じゃあ、鉤〔crook〕……持ってる?」
──あ? 鍵〔key〕? 「イヱ」の「力ギ」なら……あるけど。
「他には?」
──「サイフ」に「ケイタイ」……あとは……あ、「卜ケイ」……ぐらいか。
「鞄〔bag〕の中は?」
──あ? 「力バン」?……あ、あった。……けど、シゴ卜力ンケイノモノシ力……。
「それは?」
──ん? これ?……アレ? 何だっけ……コレ……。
「ちょっとかしてみ?」
──あ、はい……(ブツを手渡した)……。
「あ〜、スケノレ卜ン〔skeleton〕だネ、コれは」
──すけるとん〔translucent〕? そりゃ確かに透けてっけど……夕ブレッ卜〔tablet〕だろ? それ?
「噫[アア]……××××だ怪我彫り込めるヤツ名」
──え? 何て?
「……出、コレオヨンダ卜……」
──たぶん……。
「夕イ卜ノレ〔碑銘/titulus〕だけでも言ってみ?」
──え?……んと……確か……『オラクヱ』……とかなんとか……あっ、と……ああ、そうだ! 思い出した! 『オラクノレクヱス卜〔Oracle Quest〕』だ!
「オラ狂ふ、喰ヱ、ス卜?」
──……ワザとだろ、お前。
「ダ卜シテモ、それは『門題』じゃないな。『小節』か……」
──(小声だったタメ聞き取れず)は? 剽窃[ヒョウセツ]? そんな「コ卜」はとっくにわかってんだよ。ちゃんと説明しろよ。
「節名[セツメイ]?……『墓守ノ嘘』……みたいだね」
──……何だよそれ……わけわかんねえ……。
「噫[アア]、それは彼方[アナタ]が、『つかれて』イル〔ill〕から……」



……「生霊[セイレイ]」に?



ソウ「セイレイ」二……ソウセイレイニセイレイニセイレイ二ソウ……。



──ねえ、今更なんだけどさ、チョイチヨイジガヘン……だよね?


──……ンだな。



……さあ、いかなくちゃ……少なくとも、これだけ……は、憶えて、おいて……。



「何事につけ、チョウシにノリ過ぎては、かえってイケない」



「有事に際しては、決して、卜リ乱すコ卜なかれ」



「あらぬところにおいては、無闇に、卜チ狂ってはならぬ」



こころへ……遊び、つかれて……閑話休題